柔らかなナイフ

死にたいあの子がもう死にたくなくても

一緒にいてくれたあの人がもう一緒にいなくても

それはきみだけのものだから、誰にも汚されることはない

きみはもう二度とひとりにはなることはないだろう

特別な時間をきみだけのものにしていいよ

世界にきみには届かない何かが拡散して膨張して、いつかインターネットは破裂する

わかってもらうことだけが救いじゃないし

あのとき言われた無責任な生きてよりも、あのとき食べたアイスクリームの味の方がよっぽど鮮明で

飲み込んだ言葉たちは死んでしまったのだろうか

あの子もあの人も二度と死ぬことはありません

ずっと光っています

ずっと光っています

誰にも届かない場所で

インターネットで探しても見つからない場所で