陽が落ちてくるのを、肌で感じる。畳に頰をつけて1日寝そべっているので、あとが付いて痛い。だらしなく伸ばした腕に射していた光が消えて暗くなっていく。痣が見えなくなっていく。紫色のそれが薄くなっていくと、もうわたしに興味なくなったのかなと不安になってしまう。だからわざと他の男と寝たり、豪勢に金を使ったり、嘘をついたりする。わたしは、精神的に超処女だと思う。こんな話はありふれていると、誰も聞いてくれなくなった。こんな話が蔓延してるとか、終わってるじゃんっていう声も、どこにも届かず喉の奥に沈んでしまう。わたしの腹のなかと、今日の夜はどちらが暗いだろう。わたしは自分の骨を見たことがない。だから自分が本当に人間のかたちをしているのか不安になる。正しくありたい。自分の骨すら見たことないのに、どうして自分の正しさを盲目的に信じていられるのだろう。でもあの人はこんな話は気持ち悪いというだろう。だから、今日の晩ご飯の話にすり替える。わたしは、どうか、自分の骨が、人間のかたちをしていますようにと、祈らずに眠れる夜がほしい。